化粧スレート屋根の、疑問・質問にお答えいたします。
お客様からお問い合わせいただきました一例です。
Q.化粧スレート屋根の塗装工事をお願いできますか?
A.屋根の状況を見た上でのご判断とさせていただきます。
現在、弊社では化粧スレートの塗装はお勧めしていません。
基本的に化粧スレートは耐久性の有無により塗装を必要とする屋根材ではありません。
メーカー(KMEW)においても「再塗装をして頂くなくても、屋根材の基材の物性、防水性への影響はありません」との記述があります。
弊社では1500棟以上の化粧スレート工事を行っていますが塗装が必要になった例はありません。
化粧スレートへの塗装をお勧めしない理由
- 1.踏み割れ
- 化粧スレートは屋根歩行時の踏み割れは避けられません。
そのため塗装時の歩行により屋根材を破損してしまう可能性が高く無用な屋根歩行は控える事が望まれます。
- 衣装の変化
- 塗料は経年劣化による変色(白化現象)は避けられません。
KMEW製の屋根材は表皮に硅砂が圧着してあり、年数の経過に伴う屋根の意匠に大きな変化はありません。
屋根を綺麗にしても屋根材や屋根自体の耐久性は変わりません。
- 耐久性の低下
- コロニアルなど、KMEW製の化粧スレートは表皮に硅砂が圧着してあり、親水性があります。
そのため塗装を行うことで表皮が撥水性に変わり、屋根材同士の隙間からの毛細管現象による雨水に浸入を促進してしまう可能性が高くなります。
この毛細管現象により少量の雨水であっても継続的に浸入する事で野地板の劣化・腐食に至る可能性が高まり、状況によっては雨漏りにつながる事もあります。
塗装をご希望のお客様へ
屋根の塗装をご希望のお客様へのお願い
- 意匠の変化
- 塗装を行うことで数年後には白化現象が生じ、再塗装が必要になる可能性が高いといえます。
しかし、過度な塗装は屋根の耐久性を低下させてしまう可能性が高く、過度な塗装は推奨できません。
- 縁切り部材の使用
- 弊社では縁切り部材(タスペーサー)は使用しません。
タスペーサーなどの縁切り部材は屋根歩行時の踏み割れを誘発する可能性が高く、メーカー(KMEW)からも「差し込み型の縁切り補助部材は割れの原因となるため使用しないでください」との記述があります。
※条件によっては塗装工事をお引き受け出来ないこともあります。